【レビュー】ふたつの城の物語:シークレット&スワレイ(拡張) / Between Two Castles of Mad King Ludwig: Secrets & Soirees Expansion

1~8人用
45~60分 
10歳~


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なんでこんなに反応が少ないのか不思議な良拡張。

「ふたつの城の物語」の良い点の1つは、すべてユニークな大量の部屋タイル。見ているだけでも楽しめる素敵なイラストの部屋タイルをドラフトしていき、奇妙な城を建てていくのが大きな魅力でした。

本拡張では新たな部屋タイルが大量に追加されます。その数63枚!今回もやっぱりイラストが素敵で、ますます多様で奇妙な城を建てることができます。もちろんただ部屋が増えただけでなく、興味深い新要素も追加されてます。1つずつ説明と感想を書いていこうと思います。少し長くなりますがお付き合い下さい。




【活動部屋と舞踏室】



今までの7種類の部屋・・・食事(黄)、生活(紫)、技術(オレンジ)、屋外(緑)、寝室(青)、通路(白)、地下(黒)に加え、8種類目の部屋「活動」(茶)が全24枚追加されます。娯楽関係の部屋ですね。配置は地上。

得点ルールは「隣接する部屋1つにつき1点(max4点)//特定の種類の部屋が周囲8マスにあると代わりに1点になる」

要は特定の種類の部屋を近くに置いたら減点の部屋です。わりと制限が弛く使いやすい反面、考えずに置くと後で配置に苦労するのが悩ましいところ。ルールが簡単なのですんなり導入できると思います。

この活動部屋を3枚配置すると、ボーナスとして「舞踏室」タイルが貰えます。

両隣の城にある特定の種類の部屋1つにつき1点となります。今まで以上に隣の城を意識させられる良いルールですねー。3枚引いて1枚選ぶ形なので、引き次第で大量点になったり、思ったより点にならなかったり。

また、新しい部屋の種類が導入されたことで既存の部屋も各3枚ずつ、計21枚追加されました。主に活動部屋を参照する効果が追加されており、この純増も嬉しいところ。ボーナスカードも増えてます。



また、新しい部屋の種類が導入され、寝室のルールも少し変更になってます(寝室以外の7種類から6種類集めて4点)。種類増加でちょっと4点にするのが簡単に感じるのは少し気になりますが、、、




【秘密の部屋】



これも新しい種類の部屋で、全16枚。色は青緑、配置はどこでも。能力はいわゆるコピーで、すべてのアイコンに矢印が書かれており、矢印方向の部屋の種類や得点方法、ボーナスなどを複製してくれます。(特殊タイルは複製不可)

↓画像は「時間調整の間」をコピーしたところ



コピーは面白いだけでなく、部屋の種類が7種類→8種類に増えたことで特定の種類が出る確率が減ってしまった問題を解決してくれてます。このお陰で3枚/5枚ボーナスは以前より狙いやすくなってますね。

フレーバー的にも抜け道がある城の方がワクワクすると思います!




【プロモーションタイル】



オマケで2枚プロモタイルが入っています。「サックソフォン部屋」は普通ですが、「ダイスタワー部屋」はクセが強いですね。「大鎌保管室」「遊具倉庫」「ブドウ園」「2つの部屋の間」に隣接すると各2点(max8点)となります。同社の大鎌戦役やワイナリーの四季を意識した、プロモらしい性能ですが、、、200枚以上の部屋タイルから特定の4枚を引く確率が低すぎて、完全に0点の部屋になってます。まぁこの部屋を引く確率自体が低いので影響は少ないと思われます。




【8人プレイ】



大量63枚のタイルが追加されたことで、8人プレイが可能になりました。新たな謁見の間と城コマも追加されてます。(8人プレイすることは希だと思いますが)




【ソロオートマ】

未プレイ。ちゃんとソロルールが整備されたのは好印象。そのうちプレイしたいところです。




【バリアントルール:狂王の要求】

これはこの拡張の説明書に掲載されていたバリアントルールで、基本だけでもプレイ可能。個人的にめちゃくちゃオススメなバリアントルールです!

「2つの城の物語」は両隣の人と相談、半協力しながらそれぞれ2つの城を建てていくのが特徴なのですが、どうしてもこの半協力がネックになっている部分もありました。奇数人プレイ(特に3人)時は2人が相談中に謎の待ち時間が発生しますし、交渉、相談が完全な協力じゃないせいでまとまらずりグダったり、隣に交渉が嫌いな人や高圧的な人がいるともう楽しめなかったり、、、微妙にゲームの敷居を上げてる感じがしました。

このルールを使うと、完全に交渉も協力もない、自分の城で高得点を目指すドラフトゲームに変わります。




《手順》

・謁見の間タイルを自分の前に置く。これを自分の城とする。

・通常通り部屋タイルを9枚配る。

・9枚から2枚選び、1枚は手元に、1枚は右隣のプレイヤーの前に伏せて置く

・自分で選んだタイルと隣からもらったタイル(狂王の要求)を自分の城に配置

・残ったタイルを右隣に回し、ラスト1枚になるまで続ける。1枚になったら捨てて1ラウンド終了

・2ラウンド目は同様の手順で、左隣にタイルを1枚渡し、残りも左隣に回す。

・2ラウンド終了したら得点計算。自分の城の点数で勝敗を決める。




というもの。

隣と共有の城とか相談といった特徴がなくなり、完全に普通のドラフトになってしまっています。それでもドラフト+タイル配置は依然面白いですし、自分の城で高得点を目指す方がはるかに分かりやすいと思います。隣のプレイヤーが一番要らなそうなタイルを差し込むインタラクションも結構楽しいアクセント。中途半端な相談要素で敬遠していた人はゲームの印象が変わるのではないでしょうか。2人プレイ時も、元々は「仮想の3人目」を立てる必要がありましたが、このバリアントを使えば普通にタイマンができます。




【まとめ】

ボリュームアップ、新要素、ソロルールにバリアントルールと、このゲームに必要なものが大量追加された非常に良い拡張です。複雑さもほとんど変わらないので、ずっと拡張込みで問題ないと思います。

拡張トレーも基本の箱に綺麗に収まる完璧な仕様。かなりオススメです。





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